ウクライナ

 ウクライナには行ったことが無いが、数年前にウクライナをよく知る人から政治経済状況を教えて貰ったことがある。東西を分かつドニエプル川が大きな境界のようなもので、西側と東側は全く違った国のようだ、と言っていた。ソ連崩壊の際にどさくさ紛れに一緒の国として独立したのが、今でも尾を引いているのだろう。せめて緩衝地帯を残すべきだったのだ。

「西側諸国の勝利」に湧いたソ連崩壊時は、そんな発想もなかったかもしれない。それがいま地政学リスクとして再浮上してきた。ロシアの強引な失地回復という見方にも一理あるが、スラブの歴史を無視した強硬な西側への組み入れ方針も行き過ぎの感がある。妥協こそが地政学の「クスリ」であるが、それが失敗すると「リスク」になる。

外野席が何を言おうと鍵を握るのはプーチン大統領唯一人であり、何が起こるのかは解らない。何かが起きれば株は下がり原油や穀物は上昇しする。債券にも買いが入るかもしれないが、FRBの利上げというハードルもある。有事のドル買いか、金買いか。え、有事の円買いでしょ、という人も居ようが、円買っても、すぐに下がりそうだよねえ。


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