FTとBloomberg

 最近、Bloombergの記事を見る時間シェアが増えた。20代で英国でディーラーを始めたときは、80%くらいがFTであり、ReutersやTelerateをちらちら見る程度で、The Economistは高根の花であった。専らFTが主流で、週末にSunday Timesを読むくらいであった。Wall Streetは野暮な感じがして、殆ど読まなかった。月刊誌ではEuroMoneyが面白かった。Bloombergは影も形も無かった時代である。

あれから40年、いまもFTは読み続けているが圧倒的なシェアは急低下し、Bloombergが急上昇している。The Economistも比較的早く読めるようになった。仕事で参照する他の媒体の数も増えた。FTの時間シェアが落ちたのは、他の市場分析が充実してきたことを背景に、FTでなければ読めない、という内容が減っているからだろう。

FTの中にも良い記事がある。参考になる市場分析もある。だがFTだけ読んでいても、全体像は掴めるが、着目ポイントに欠けることがある。別に日経の子会社になったことが影響しているとは思えないが、それなりに人材流出はあるのかもしれない。老舗もサステイナビリティが問われている。銀行の悪口だけ書いてても、経済メディアは生き残れないのですよーん。

 


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