米株の乱痴気騒ぎ

 メタ(旧フェースブック)の時価総額が1日で2400億ドル吹っ飛んだと思えば、翌日にアマゾンの時価は2000億ドル急増するという、ド派手な相場に米国株は迷い込んでいる。乱高下という言葉では不十分だろう。こういうのは、乱痴気騒ぎと呼んであげよう。まともな市場でないことが良く解る。自分の精神は健全だと思う人は、こんな市場に付き合ってはいけませんね。

メタはともかく、アマゾンには驚いた。AWSは絶好調だが、売り上げ見通しは決して強気ではないし、株の評価益を好材料と見るのはどうかと思うし、プライムを値上げするのは短期的にはプラスだが、中期的にはインフレ押し上げ要因であり、株価にはプラスとは言い難いところもある。アマゾンに限らないが、値上げを良しとするのは必ずしも論理的ではない。

いま米国企業は値上げの嵐の中にある。日本でも粉もんや油もんは値上がりし、春にはカップヌードルからお茶漬け海苔まで値上げされる。企業のマージンは確保されるが、CPIが上がれば政策金利も市中金利も上がる。それは将来価値のディスカウント要因ですがな。悲観するな、景気は良くなるのだ、というご宣託も聞こえそうだが、物価に「良い上昇」なんて滅多にない、というのが筆者の持論であります。

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