金持ちロシア
これはロシアがお金持ち、という意味ではなく「ゴールド持ち」ということである。確かに外貨準備は6,300億ドルと多いが、外貨準備は貯蓄ではない。言いたかったのは、その中身の話であって、内訳としてのゴールド保有高は1323億ドルと21%を占めている。こんなにシェアの高い国は珍しい。それだけ「危機への準備」をしていたということだ。
ロシアの外貨準備は、従ってユーロとゴールドでほぼ半分である。ドルは21%程度であり、またその所在地シェアは7%に満たない水準である。米国とロシアの経済・金融関係は薄い。SWIFT排除で困るのも欧州である。制裁、制裁と威勢は良いのだが、実効性は限定的で、国際経済へのブーメラン効果も半端でない。米国のインフレも加速するだろう。バイデン支持率が下げ止まらないのも当然だわな。
ロシア経済が無傷だというつもりはない。マイナス成長に逆戻りする可能性は高く、資本逃避も起きるかもしれないが、ロシア中銀は資本管理を強めることだろう。中国との通貨スワップ協定を再開する可能性もある。この辺は中国の判断次第である。「安定」を重視する習近平が欧米に忖度するような場面はあるだろうか。ここは結構重要ですよねえ。面白がっている場合じゃないんだけど。
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