ミンスク合意

 ウクライナを巡る報道は、ロシアの侵攻、そして欧米の経済制裁という目先のリスクだけに焦点が当たる近視眼的な状況に陥っている。ロシアの侵攻は領土拡大主義というだけで、深掘りが無いのが実体だ。それを探るにはソ連崩壊まで遡る必要があるだろう。まず1994年のブダペスト協定があって、2015年のミンスク合意に至る過程が重要だ。

ウクライナのNATO加盟問題も、結局はソ連崩壊という劇的なドラマの残滓である。これを西側からの論理だけで描写するのは不適切でありかつ危険である。バイデン政権の外交はこうしたリスクを孕んでいるのは間違いない。欧州諸国はそれに気づきながらも、声高に米国に制御を働き掛けることが出来ない。哀れ、ヨーロッパ。

まあ筆者もロシア問題の専門家ではないので多くを語ることは出来ない。市場を見守る一人として、日本や米国のメディアに情報を依存することの危険性を感じているだけだ。そういえば、2012年のユーロ危機の際にも、米国メディアに振り回されて損したことを思い出す。情報収集は重要だが、その分析はさらに重要だ。まあ、言うは易し、ですがね。それにしても困ったもんだ。

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