インフレその2
米国のインフレに関しては、従来はFRBが重視するコアPCEデフレータを眺めているだけで十分だったが、1年ほど前から様々なモノの値上がりが顕著になってきたので、家計負担をチェックするために消費者物価指数も重要な指数となり、「食品やエネルギーを除く」というエコノミストが好きなコア指数という重要性は急低下した。当たり前ですがな。食品とエネルギーが家計の大半を占めるのだから。
そして消費者物価指数の内訳も重要になった。上昇が続く項目、横ばいの項目、鈍化する項目に分類する必要があるからだ。これは米商務省のHPで読める。ジャガイモからキャンディ、重油、そして散髪代までちゃんと教えてくれる。いやしくも市場関係者を名乗る人は、日経新聞の概要だけ読んでいてはだめなのです。
そしてもう一つ重要なのが「物価の粘着性」だ。これはアトランタ連銀の「Sticky Price CPI」でわかる。エネルギー価格などと違ってサービス業などは価格トレンドが粘着し易い。1月の数字を見ると、大幅に跳ね上がっているのが読み取れる。年内に物価沈静化というシナリオを描いている人は、この指数の意味を再確認しといた方が良いかもねえ。
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