漫画家くらもちふさこ
来月引越しするので身辺整理してたら、懐かしい絵が一枚出てきた。1978年、当時漫画家デビューしたばかりのくらもちふさこさんに書いて貰った自画像だ。当時、西荻で週3日の引き語りバイトをしていた時代、お客さんで来ていた彼女にマンガ好きの友人が声を掛けて、描いてもらったものである。その後、彼女は押しも押されもせぬ大漫画家になった。ひょっとして、この絵はお宝になるやもしれぬ。
私のマンガ好きは、姉の影響であった。萩尾望都の全集は断捨離でも捨てられない。ギターは全部売っぱらったのにこれはダメ、という判断基準が自分でも良く解らない。学生時代には、ガロという漫画雑誌も友人から借りて読んでいた。それははっぴいえんど時代の松本隆の世界観でもあった。高校時代、私は難しい漢字を学校ではなく松本隆の詩から学んだのであった。
くらもちさんの一枚の絵は、そうした学生時代の思い出を幾つも引っ張り出してきた。引き語りのバイトの際に、何を歌っていたのかうまく思い出せないが、鮮明な記憶があるのがジャックスの早川義夫である。サルビアの花が全く間違って解釈されてヒットしてしまったことでも有名だが、私の好きなのは「遠い海へ旅に出た私の恋人」。死んでしまった恋人を思い綴った相沢靖子作詞の名曲である。くらもちさんも含め、こういう情景が難なく描ける人は、本当に羨ましい。
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