需給バランス崩壊
昨年の世界経済はインフレが話題になったが、それは飽くまで結果論であり、現象面では需給バランスの崩れに注目することの方が重要だ。供給の弱さと需要の強さが極度にぶれたことを、需要不足に慣れ切った現代人は見誤ったというべきだろう。それは企業のサプライ・チェーンに止まらない。日本のワクチン政策も同じ穴の狢である。
もともと国内に供給先がないのに加え、需要が早急に拡大するのは自明だったが、調達が大幅に遅れた。さらに秋の沈静化時期に追加ワクチン調達を怠った。間違いなく厚労省のチョンボであり、岸田政権の危機感の無さの表れである。感染ピークを迎える時期にブースター打ってどうする。まさに泥棒を見て縄を綯う、を絵に描いたようなニッポンである。
PCR検査も完全に需給バランスが崩れている。検査体制が拡充されていないからだ。新規感染がピークを打ったとしても、信用できるはずがない。検査数に限界があるからだ。一昨年来、あれだけ検査の重要性が指摘されながら、何も手を打っていない。開いた口がまた拡がる、とはこのことである。
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